漆黒の海になぜ鮮やかな桃色?世界が息を呑んだ謎の深海魚の正体

漆黒の海になぜ鮮やかな桃色?世界が息を呑んだ謎の深海魚の正体とは一体何なのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

世界中のダイバーや海洋ファンを騒がせている映像の主は、単一の種ではない。今回、小笠原海溝やマリアナ海溝周辺の超深海探査で鮮明に記録されたのは、超深海層の覇者として知られるマリアナスネイルフィッシュをはじめとする「シンカイクサウオ」の仲間たち、そしてやや浅い大陸棚の海底に潜むユニークな底生魚たちだ。

研究船から投下された超高感度4Kカメラを搭載したフリーフォール型無人着底観測装置(ランダー)。ベイト(餌)の周りに集まってきたその姿は、半透明のゼラチン質に包まれ、まるでシルクのリボンのようにしなやかにたなびいていた。鱗を持たない滑らかな皮膚の下には、筋肉や血管がうっすらと透け、それが光の加減によって神々しいまでのピンク色を放つ。極限の水圧に耐えるため、彼らの体には硬い骨がほとんど存在せず、内臓の水分バランスを保つ特殊な有機化合物が高濃度で満ちている。

海洋生物学の専門家たちを驚かせたのは、その活発な動きだ。冷たく重い深海の水底でじっと息を潜めていると思いきや、信じられないほど俊敏に餌の甲殻類を吸い込む姿が未公開映像にはっきりと記録されていた。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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