高崎山の伝説ボス猿ベンツ!2群を制覇した波乱の生涯と最期
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高崎山自然動物園で史上初となる2つの群れの頂点に君臨した伝説のボス猿「ベンツ」。前代未聞の失踪劇やドラマチックな生涯、語り継がれる最期の真相とは何だったのか。その転換点は、2000年代初頭に起きた「前代未聞の失踪劇」にありました。
長年B群のトップに君臨していたベンツですが、ある特定のメスザルへの執着や群れ内部の世代交代の波が重なり、ある日突然、群れから姿を消してしまいます。野生ザルの社会において、ボスが群れを離脱することは事実上の失脚や死を意味します。職員やファンの間では「ベンツの時代は終わった」と誰もが思っていました。
しかし、ドラマはそこで終わりませんでした。姿を消したベンツが再び現れたのは、なんとライバル関係にあった「C群」の周辺でした。他群からの移籍個体は、通常であれば最下位の序列からスタートし、群れの中心部に近づくことすら許されません。当時すでに高齢期に差し掛かっていたベンツも、当初はC群の最下層として群れの端でひっそりと過ごしていました。
ところがベンツは、決して群れを乱すことなく、トラブルが起きた際の絶妙な立ち回りや他のサルへの包容力を通じて、少しずつ周囲の信頼を勝ち取っていきます。そして2011年、推定33歳という高齢でありながら、C群の第9代ボス猿へと正式に就任しました。異なる2大勢力の両方で頂点に立ったサルは、高崎山自然動物園の開園以来、ベンツただ1頭のみです。