水族館が明かすエビの赤ちゃんの意外な生態と生存率を上げる飼育法
水族館が明かすエビの赤ちゃんの意外な生態と生存率を上げる飼育法の全体像を丁寧に掘り下げてご紹介します。
水族館のバックヤードやプロのブリーダーが実践している、稚エビの生存率を劇的に向上させる飼育法には、明確な科学的根拠が存在する。第一に不可欠なのが、給排水口への吸い込み防止策だ。生まれたての個体は遊泳力が著しく弱いため、強力なフィルターの吸込口に吸着されて死に至るケースが絶えない。目の細かい高密度スポンジフィルターや、ステンレス製超微細メッシュカバーの装着は必須の防護壁となる。
第二のポイントは、口のサイズに合わせた初期餌料の確保だ。孵化後数日間の赤ちゃんは市販の人工飼料を口にすることができない。そのため、水槽内に自然発生させたインフゾリア(微生虫)や、藻類から形成されるバイオフィルムを豊富に維持することが生存の鍵を握る。近年では、微小粉末状の稚エビ専用フードや、PSB(光合成細菌)を定期投入する給餌法が高確率な育成を後押ししている。