システィーナ礼拝堂天井画の秘密と謎|ミケランジェロの真意を徹底解剖
システィーナ礼拝堂天井画の秘密と謎|ミケランジェロの真意を徹底解剖の要点や背景を専門的かつ分かりやすくまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。
長年にわたり、ミケランジェロの絵画は「彫刻的で重厚だが、暗く沈んだ色調」であると誤認されていました。礼拝堂で何百年も焚かれたロウソクの煤煙や、過去に施された粗悪な保護ワニスによって、絵画全体が黒ずんでいたためです。
その常識を覆したのが、1980年から1994年にかけて日本の日本テレビによる資金援助のもとで実施されたシスティーナ礼拝堂の修復事業でした。最新の科学技術を用いて汚れを慎重に除去した結果、現れたのは鮮烈なピンク、エメラルドグリーン、輝くようなイエローといった、息をのむほどビビッドなマニエリスム調の色彩でした。
この天井画の完成から約24年後、ミケランジェロは再びこの礼拝堂に呼び戻され、祭壇背後の壁画画『最後の審判』(1536〜1541年)を手がけることになります。若き日の理想主義に満ちた天井画と、晩年の苦悩や宗教改革の嵐を反映した『最後の審判』を見比べることこそが、この礼拝堂を訪れる最大の醍醐味です。