草刈り機のエンジンがかからない原因と現場ですぐ試せる復旧手順
草刈り機のエンジンがかからない原因と現場ですぐ試せる復旧手順を徹底追究! 読者が気になる トピックの裏側を分かりやすく展開します。
燃料や点火以前に、「リコイルロープが重くて引けない」「途中でガチッと引っかかって固着したように動かない」という物理的異常に直面することがあります。このリコイルスターターが重い理由には、大きく分けて3つのパターンが存在します。
1つ目は、過剰に燃料を送り込んだことによる「ハイドロロック(油圧ロック)」です。液体であるガソリンは気体と違って圧縮できません。シリンダー内がガソリンでタプタプに満たされると、ピストンが上死点まで上がれなくなり、リコイルが岩のように固まります。この場合、点火プラグを外してリコイルを数回引けば、プラグ穴からガソリンが勢いよく噴き出してロックが解除されます(※目に入らないようウエスを被せて作業してください)。
2つ目は、エンジン内部の「焼き付き」です。混合比率を間違えて2ストオイルの入っていない生ガソリンを使用したり、オイルの比率が極端に低かったりした場合、シリンダーとピストンが摩擦熱で溶着します。この場合は個人での修理は極めて困難で、シリンダーブロックの全交換か本体買い替えとなります。
3つ目は、吸気側の汚れによるトラブルです。作業現場では舞い上がった草煙や微粒子が常に吸気口を取り巻いています。エアフィルターの清掃と点検を怠ると、エレメントに油と粉塵が蓄積して窒息状態に陥り、始動不能やパワーダウンを招きます。スポンジ製のエレメントであれば中性洗剤で洗浄してしっかり乾燥させ、2ストオイルを数滴揉み込んでから装着します。ボロボロに崩れる状態なら即時交換してください。
また、昨今多くの現場で普及しているマキタ草刈り機のエンジン不調についても触れておかなければなりません。マキタのエンジン刈払機には、クリーンな排気と低燃費を売りにした「4ストロークエンジン搭載機(MM4シリーズなど)」が多数ラインナップされています。2ストローク機と異なり生ガソリンをそのまま使える手軽さがある一方、特有のメンテ項目を見落として不調に陥るユーザーが後を絶ちません。
4ストローク機の場合、「エンジンオイルの量と劣化」が始動性を決定づけます。オイル規定量をわずかでも超えて注入すると、オイル上がりを起こして点火プラグがオイルでギトギトになり火花が飛びません。逆にオイルが減りすぎているとセンサーが作動して始動を遮断したり、金属摩耗でバルブクリアランスが狂ったりします。マキタの4スト機でエンジンがかからないときは、燃料だけでなくオイル注入口のレベルゲージを水平な場所で確認することが解決への最短ルートです。