その投資相手は実在するのか?詐欺で使われる偽名の手口と見分け方

その投資相手は実在するのか?詐欺で使われる偽名の手口と見分け方の詳細について、専門知識を基に徹底解説します。

取材班が接触した40代男性のAさんは、大手マッチングアプリで出会った「外資系企業に勤める30代の女性・エレナ」と名乗るアカウントとのやり取りを通じて、850万円の貯蓄を失った。当時の生々しい経緯をAさんはこう述懐する。

「最初の1か月は、日々の料理の写真や仕事の悩みなど、ごく普通の他愛もないやり取りでした。一度も投資の話は出ず、完全に警戒が解けていました。ある日、『将来2人で暮らすために、叔父から教えてもらった金の短期トレードをやっている』と持ちかけられ、専用の取引画面を見せられたんです。最初は10万円を入れ、画面上で12万円に増えて実際に自分の銀行口座へ2万円が出金できた。あれで完全に信じ込んでしまいました」

その後、Aさんは言われるがまま数百万円単位の追加入金を続けた。しかし、全額を出金しようとした瞬間、「マネーロンダリングの疑いがかかり口座が凍結された。解除するには保証金としてさらに300万円が必要」と告げられ、その直後に連絡が途絶えたという。

掲示板やSNS上でも、同様の悲痛な叫びが無数に投稿されている。

  • 「Pairsで知り合った自称ドバイ在住の経営者に教えられた取引サイト、検索しても金融庁の登録がない。出金申請したら『税金の前払いが必要』と言われ完全に詰んだ」(30代女性)
  • 「LINEの投資グループ『〇〇先生の資産形成塾』で指示された振込先が、毎回見知らぬ個人のカタカナ名義だった。怪しいと思って追及した瞬間、グループから強制退会させられた」(50代男性)
  • 「インスタのDMから始まった暗号資産の勧誘。相手が送ってきた免許証の写真は、フォントの位置が明らかに歪んだ偽造画像だった」(20代男性)

ネット上のリアルな被害報告を精査すると、マッチングアプリ投資詐欺の実態は、美男美女の拾い画(他人の写真の盗用)と偽名を組み合わせ、被害者の孤独感や将来への経済的不安に徹底的に寄り添う冷酷な心理誘導であることが如実に浮き彫りとなる。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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