なにわ男子・高橋恭平の現在地、アイドルと俳優で魅せる新境地
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俳優としてのブレイクスルーを語る上で欠かせないのが、見事なまでのジャンル横断だ。かつて単独初主演を務めた少女漫画実写映画『なのに、千輝くんが甘すぎる。』で見せたのは、観客の心拍数を意図的にコントロールするかのような王道ツンデレ男子の美学だった。光を味方につけた眼差し、抑えた声のトーン。少女漫画の立体化としてこれ以上ない説得力を提示してみせた。
しかし、そこで終わらなかった。彼が次の一手として選んだのは、骨太なサスペンスドラマ『マイホームヒーロー』の間島恭一役。半グレ組織の切れ者という、これまでのパブリックイメージを真っ向から裏切るハードな役どころである。
追いつめられ、疑心暗鬼に苛まれながらも生き残りを賭けて鋭い眼光を放つ恭一。そこにアイドル・高橋恭平の残影は微塵もなかった。冷徹さと焦燥感が入り混じった生々しい演技は、目の肥えた映画ファンや批評家をも唸らせる結果となった。「甘さ」と「狂気」。相反するふたつの極を経験したことで、彼の演者としての器は一気に広がった。