サレ夫とは?妻の不倫に苦悩する夫の実態と離婚・再構築の現実

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ネット上のまとめ記事やSNSでは、「不倫されたら慰謝料をガッポリもらって間男を破滅させればいい」「サレ夫は被害者だから裁判で完全勝利できる」といった短絡的な言説が散見されます。しかし、現場の実情を取材すると、これらは危険な誤解に満ちています。

第一の誤解は、「慰謝料で経済的に潤う」という幻想です。前述の通り、離婚を伴わない場合の間男への慰謝料は100万円前後が相場であり、弁護士着手金や探偵による不倫証拠集めの費用を差し引くと、実質的な収支はゼロか赤字になるケースが珍しくありません。さらに、妻と間男が連帯して負う不貞慰謝料は「不真正連帯債務」となるため、夫婦の家計が同一のまま再構築する場合、間男から取った慰謝料を後から間男が妻に対して「求償権」を行使して請求してくるという法的な落とし穴も存在します。

第二の誤解は、「感情に任せた復讐」の正当化です。間男の職場に乗り込んで不倫を暴露する、実家の親に怒鳴り込む、SNSに相手の名前や勤務先を晒すといった行為は、どれほど妻を寝取られた被害者であっても、名誉毀損罪(刑法230条)や脅迫罪、不法行為責任に問われ、逆にサレ夫側が損害賠償を命じられる事態に直結します。

また、最も残酷な盲点が「子どもの親権」です。日本の家庭裁判所では、不貞行為を行った有責性(道義的・法的な悪さ)と、子どもを監護・養育する適格性は厳格に切り離して判断されます。妻が不倫相手と密会を重ねていたとしても、日常的な子育てを主に担っていた場合、裁判所は「現状の維持」を優先して母親に親権を認める傾向が極めて強いのが冷徹な現実です。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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