ブライドルレザー経年変化の真相|劇的な艶の秘密と失敗を防ぐ手入れ術
ブライドルレザー経年変化の真相|劇的な艶の秘密と失敗を防ぐ手入れ術にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。
ブライドルレザーは「手入れが醍醐味」と言われるあまり、ネット上の誤った情報に踊らされて革を痛めてしまうケースが後を絶ちません。美しく育てるために絶対に避けるべき、3つの典型的な失敗パターンを暴きます。
【失敗1:購入直後の過剰なオイル塗布による「革の窒息」】
最も多い失敗が、新品の段階からミンクオイルやレザークリームを大量に塗り込む行為です。前述の通り、ブライドルレザーの内部にはすでに飽和状態に近い蜜蝋と油脂が蓄えられています。そこへ外部から油分を足すと、コラーゲン繊維が緩んで型崩れを起こし、コバ(革の断面)が割れ、最悪の場合は内部でカビが繁殖して取返しのつかない異臭やシミの原因になります。「最初は何も塗らない」が鉄則です。
【失敗2:ブルームの無理な熱溶融や薬品除去】
「ブルームの粉っぽさが服に付くのが嫌だ」と、ドライヤーの温風で熱したり、アルコール等を含むクリーナーで拭き取ったりする人がいます。これは急激な熱収縮によるひび割れや、革表面の脱脂・変色を引き起こす極めて危険な行為です。白い粉を落としたい場合は、後述する正しいブラッシングのみで行う必要があります。
【失敗3:水濡れ放置による「水膨れ(ブク)」と色落ち】
蝋引き革は耐水性が高いと過信されがちですが、それはあくまで「繊維の奥まで水が即座に染み込みにくい」という意味に過ぎません。雨粒が付着したまま放置すると、水分が蒸発する際に内部の塩分や油分を引っ張り出し、「ブク」と呼ばれる取り返しのつかない凹凸状の膨らみを生じさせます。また、摩擦によって染料が白い衣服へ移る「色落ちリスク」も初期には高いため、雨の日の取り扱いには細心の警戒が必要です。