麻布川上庵はなぜ深夜まで大行列?人気の真相と混雑回避ワザを徹底解剖
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麻布川上庵を語るうえで外せないのが、看板メニューである「天せいろ」の圧倒的な存在感です。運ばれてきた瞬間に目を奪われるのは、丼の縁を優に超える巨大な有頭海老の天ぷらです。粗めの特製天ぷら粉をまとい、サクサクとした軽快な食感に揚げられた海老は、頭から尾まで殻の香ばしさと身の甘みが凝縮されています。添えられる季節の野菜天も薄衣で仕上げられ、油切れの良さが際立ちます。合わせる蕎麦は、厳選した国産の蕎麦粉を特注の石臼で粗挽きにした二八蕎麦。強いコシと豊かな喉越し、噛み締めるほどに広がる穀物の甘みが、辛めの江戸前つゆと見事な調和を生み出しています。
そしてもう一つの柱が、通年で高い支持を集める多彩な「鴨料理」です。定番の「鴨せいろ」や「鴨南蛮」に使用される鴨肉は、絶妙な火入れによってしっとりと柔らかく、噛むほどに芳醇な脂の旨味が溢れ出します。ネギの甘みと鴨の脂が溶け込んだ濃口の温つゆに、冷たく引き締まった蕎麦をくぐらせる瞬間は至福のひとときです。
また、同店は酒の肴のラインナップが極めて充実しています。昼のランチ利用にとどまらず、夜のディナーでは「鴨ロースのタタキ」「自家製すくい豆腐」「野沢菜の天ぷら」など、信州の郷土色をモダンに再構築した料理が並びます。信州をはじめ全国から厳選された日本酒や純米酒、さらには自然派ワインとのペアリングも提案されており、蕎麦前(蕎麦を食べる前に酒と肴を楽しむ江戸の粋な風習)を現代風に昇華させた食体験を堪能できます。