AcとDcの違いをプロが解明!なぜコンセントは交流でスマホは直流か
AcとDcの違いをプロが解明!なぜコンセントは交流でスマホは直流かの重要ポイントをお届けします。最新トレンドが詰まっています。
家庭の壁にあるコンセントが交流(AC100V)である最大の理由は、送電損失と変圧の仕組みに直結しています。発電所で生み出された膨大な電気を数百キロ離れた都市部まで送る際、電線の電気抵抗によって熱エネルギーとして失われる電力(送電ロス)が発生します。この損失は電流の2乗に比例するため、損失を最小限に抑えるには電圧を数十万ボルトまで超高圧に引き上げ、電流を極限まで小さくして送電するのが鉄則です。
交流は電磁誘導を利用した「変圧器(トランス)」を通すだけで、極めて高い効率かつシンプルな構造で昇圧・降圧が可能です。発電所で数十万ボルトに昇圧された電気は、変電所や電柱のバケツ型トランスを経て、最終的に家庭で安全に使える100Vまでスムーズに下げられます。これがコンセント交流理由の根幹です。
一方で、なぜスマートフォンやPCは直流で動くのでしょうか。理由は2点あります。
第1に、直流バッテリー蓄電の化学的制約です。リチウムイオン電池などの蓄電池は、内部の正極と負極の間でイオンが移動する化学反応を利用してエネルギーを蓄えます。プラスとマイナスが目まぐるしく入れ替わる交流のままでは充電反応を起こせず、電流が常に一方向へ流れる直流でなければ蓄電できません。
第2に、CPUやメモリなどの半導体素子は直流でしか動作しない点です。デジタル信号の「0と1」を正確に識別するためには、ノイズのないフラットな直流電圧が不可欠です。そこで活躍するのが充電器、すなわちACアダプター仕組みです。ACアダプターはコンセントのAC100Vを取り込み、内部のダイオード整流回路と平滑回路(コンバーター機能)によって安全な低電圧の直流(例:5V・9V・20V)へと変換し、精密機器へ電気を送り届けています。