「疑わしきは被告人の利益に」の意味とは?推定無罪との違いと判例を解説
「疑わしきは被告人の利益に」の意味とは?推定無罪との違いと判例を解説の詳細について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。
日本の実定法において、「疑わしきは被告人の利益に」という文言そのものが直接条文に書かれているわけではありません。しかし、刑事訴訟法第336条がその実質的な受け皿となっています。
同条には「被告事件について犯罪の証明がないときは、判決で無罪の言渡をしなければならない」と規定されています。ここで言う「犯罪の証明がないとき」とは、無実であることが完全に証明された場合だけでなく、「有罪の証明が不十分で、有罪とも無罪とも確定できない場合」を当然に含んでいると解釈されています。
防犯カメラの普及やDNA鑑定、スマートフォンの位置情報解析など、科学捜査の技術が飛躍的に進歩した現代であっても、データの解釈や捜査官の予断によって誤った証拠評価が行われる危険性はゼロにはなりません。科学万能の時代だからこそ、「立証が不完全なグレーは白とする」という安全弁が、一般市民の権利と自由を国家権力の暴走から守り続けています。