完全試合目前の降板劇!山井大介と落合博満が選んだ非情采配の真相
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もし9回も山井投手を続投させ、仮にヒットを1本打たれて同点や逆転を許した場合、シリーズの流れは一気に日本ハムへ傾くリスクがありました。中日ドラゴンズにとって、この試合の至上命題は個人の大記録ではなく、1954年以来となる53年ぶりの日本シリーズ優勝でした。
落合博満監督の野球観の根底には常に「勝つための最善手を打つ」という徹底したプロ意識がありました。レギュラーシーズンを通して絶対的な信頼を寄せていた守護神・岩瀬投手を投入することは、当時のチームにとって最も勝率を高める定石であり、指揮官としての責務でもありました。
試合後、落合監督はメディアからの激しい追及に対しても一切言い訳をせず、「記録よりもチームの勝ちを選んだ。責任はすべて監督である自分にある」という姿勢を貫きました。山井投手の指の状態をあえて公に強調しなかったのも、相手チームへの情報漏洩を防ぎ、何より投げ抜いた山井投手のプライドを守るための配慮だったと後に語られています。批判の矢面に一人で立つ覚悟を持った、冷徹にして温かいリーダーシップの結晶でした。