書店員が魂を込めて選んだ10作!今なお愛され続ける文学の奇跡
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この年のノミネートラインナップは、まさに新星の誕生とベテランの円熟味が激突した奇跡の10冊だった。大賞の栄冠に輝いたのは、逢坂冬馬のデビュー作『同志少女よ、敵を撃て』(早川書房)。第二次世界大戦下のソ連を舞台に、家族を奪われた少女セラフィマが女性狙撃手として過酷な戦場へ身を投じる姿を描いた一大スペクタクルだ。アガサ・クリスティー賞とのダブル受賞を果たした本作は、圧倒的なリサーチと緻密な人物描写によって、読者の胸を強く撃ち抜いた。
2位に選ばれた青山美智子の『赤と青とエスキース』(PHP研究所)は、1枚の絵画を軸に四つの物語が交錯する連作短編集。繊細な人間関係と優しさに満ちた視点が、多くの読者の心を優しく癒やした。続く3位の一穂ミチによる『スモールワールズ』(講談社)は、日常の隙間に潜む歪みや愛おしさを鮮烈に描き出し、人間の美しさと愚かさを同時に突きつける。
4位の朝井リョウ『正欲』(新潮社)と5位の浅倉秋成『六人の嘘つきな大学生』(KADOKAWA)は、現代社会における自我や評価のあり方を鋭く問う話題作だ。6位の西加奈子『夜が明ける』(新潮社)は青春の葛藤と格差問題を真っ向から描き、7位の小田雅久仁『残月記』(双葉社)は圧倒的な想像力でダークファンタジーの真髄を見せた。
さらに、8位の知念実希人『硝子の塔の殺人』(実業之日本社)と9位の米澤穂信『黒牢城』(KADOKAWA)は、読書好きを唸らせる極上のミステリー小説として圧倒的な支持を獲得。そして10位の町田そのこ『星をすくう』(中央公論新社)が傷ついた魂の再生を温かく描き出し、全10作品がそれぞれ異なる輝きを放つ至高の顔ぶれとなった。