なぜ倒れない?ピサの斜塔の傾き理由と現在、ガリレオ伝説の真相解明
なぜ倒れない?ピサの斜塔の傾き理由と現在、ガリレオ伝説の真相解明について見逃せない 事実を厳選して解説いたします。
ピサの斜塔は、隣接するピサ大聖堂(ドゥオモ)の鐘楼として1173年8月に着工されました。当時、地中海貿易で莫大な富を誇っていた海洋都市国家ピサが、その威信を世界に示すための国家プロジェクトでした。
しかし、3階部分まで積み上げた1178年頃、早くも南側への明らかな傾斜が発覚します。ここで予期せぬ幸運が重なりました。近隣の都市国家フィレンツェやジェノヴァとの戦争が勃発し、工事がおよそ100年間にわたって中断されたのです。この長期放置の間に、塔の重みによって基礎直下の土壌がゆっくりと圧密され、地盤が一定の強度を獲得しました。もし工事が一気に進んでいたら、完成を待たずに倒壊していたと考えられています。
1272年に建築家ジョヴァンニ・ディ・シモーネらによって工事が再開されると、職人たちは傾きを相殺しようと奇策に出ました。南側の柱や梁をわずかに高くしたり、傾斜と反対側の石材を厚く削ったりしながら上層階を積み上げたのです。その結果、斜塔は完全な直線ではなく、南に向かって緩やかにバナナのように湾曲した独特のシルエットを持つことになりました。最終的に最上階の鐘楼が完成したのは、着工から約199年が経過した1372年のことでした。