相撲の廻しに挟む「さがり」の正体とは?落ちる理由と奇数の秘密を解明

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関取のさがりを間近で見ると、布とは思えないほどピンと張った板状に固められています。この独特の硬さを生み出している素材が、海藻から抽出される伝統的な接着剤「布海苔(ふのり)」です。

十両以上の関取が本場所で使用する「締め込み」に合わせるさがりは、最高級の本絹(シルク)の糸で作られます。木板の上に絹糸を均等に並べ、煮溶かした布海苔を刷毛で何度も塗り重ねて乾燥させることで、湿気や汗にも負けない独特の硬度と光沢が生み出されます。この工程はすべて職人の手仕事や各部屋の伝統技術によって支えられており、力士の締め込みの色に合わせて一本一本丁寧に仕立てられます。

一方、大相撲の厳しい階級社会は、このさがりの仕様にも明確に現れています。

  • 関取(十両・幕内):シルク製で、布海苔によって板状に硬く固められた特製品を使用。
  • 幕下以下(力士養成員):木綿(コットン)製で、糊付けされていない柔らかい紐状のさがりを使用。

関取に昇進して初めて、あのカチカチに固められた絹のさがりを締めることが許されます。腰元のさがりの質感ひとつにも、厳しい勝負の世界を勝ち抜いた者だけのステータスが宿っています。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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