星形ドライバーが必要な理由とは?規格の違いや100均の真実を徹底解剖

星形ドライバーが必要な理由とは?規格の違いや100均の真実を徹底解剖についての疑問解決ガイドをお届けします。

星形ドライバーを探すユーザーが最も頻繁に陥る罠が、「爪の数」の違いです。一見すると同じ星形に見えるネジ頭でも、工業界には決定的に相容れない2大規格が存在します。

ひとつは、前述した世界標準規格である6本爪の「トルクス(ヘクスローブ)」。ハードディスク、自動車の内装・エンジン周辺、欧州製輸入家具、各種電動工具、家庭用ゲーム機の筐体内部など、世の中に存在する星形ネジの9割以上はこの6点支持構造です。中央に突起が設けられた「いじり止め(セキュリティトルクス)」もこの系統に含まれ、対応するドライバー側には突起を逃がすための中心穴加工が施されています。

これに対し、強烈な独自規格として立ちはだかるのが、Apple社が自社製品のために開発した5本爪の「ペンタローブ(Pentalobe)」です。iPhone 4の後期ロットから筐体底面の固定ネジに突如採用され、その後のMacBookシリーズのボトムケースにも標準採用されました。正五角形の各辺を外側に膨らませたような優美な曲線を描くこのネジは、トルクスドライバー(6本爪)のビットを差し込もうとしても、幾何学的に爪のピッチが一切噛み合いません。

修理工房の現場技術者からも「先端が細いトルクスなら入るだろうと無理やり押し込み、ネジ山を完全に削り落として持ち込まれる端末が後を絶たない」という証言が聞かれます。6本爪と5本爪の間には互換性は1パーセントもありません。対象機器がAppleのモバイル製品・PCである場合は、最初から「ペンタローブ対応」を明記した専用の分解工具を用意する必要があります。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest