『奇面組』物星大の秘密に迫る!元祖男の娘の魅力と塩沢兼人の奇跡
今注目を集めている 『奇面組』物星大の秘密に迫る!元祖男の娘の魅力と塩沢兼人の奇跡について、多角的な視点を整理して公開しています。
物星大を語るうえで絶対に外せないのが、1985年に放送開始されたテレビアニメ版で声を担当した声優・塩沢兼人さんの存在です。『北斗の拳』のレイ、『聖闘士星矢』の牡羊座のムウ、『クレヨンしんちゃん』のぶりぶりざえもんなど、知的で艶のある美声でアニメ史に輝く足跡を残した名優が、なぜこの乙女系キャラクターを担当したのでしょうか。
当時の音響制作現場では、単に「女声を真似た甲高い声」をあてるのではなく、「美男子の声質のまま、完璧な上品さと乙女心を表現する」というハイブローな演出意図がありました。塩沢さんは語尾の「〜だわ」「〜のよ」というフェミニンなニュアンスを、鼻にかかるような気品ある美声で朗々と表現。これが視聴者に強烈なインパクトを与え、ギャグキャラクターでありながらどこか蠱惑的な気品を漂わせる名キャラクターへと昇華させたのです。
関係者の回想録や当時のアニメ雑誌のインタビューによると、塩沢さん自身も大の役を非常に気に入っており、奇面組メンバーとの掛け合いではアドリブを交えながら楽しんで演じていたと伝えられています。2000年に急逝された後も、ファンの間では「物星大の声は塩沢さん以外に考えられない」という声が根強く、その演技は今なお声優志望者やファンの間で伝説として語り継がれています。