国際Eパケットライト廃止の真相と現在|越境Ecで選ぶ代替発送手段

国際Eパケットライト廃止の真相と現在|越境Ecで選ぶ代替発送手段の注目されている理由を丁寧にまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。

日本郵便が提供していた国際eパケットライトの取り扱い終了は、多くの越境ECプレイヤーに強烈な衝撃を与えました。日本郵便の公式発表資料や物流関係者への取材データを照らし合わせると、廃止の背景には単一の要因ではなく、国際航空網の構造変化と世界的なセキュリティ規制の強化という2つの決定打が存在していました。

最大の要因は、サービスの基盤となっていた「SAL便(エコノミー航空便)」の維持が物理的に不可能になった点です。国際eパケットライトは、航空機の空きスペースを利用して船便より速く航空便より安く届けるSAL便の仕組みを採用していました。しかし、新型コロナウイルス危機以降の航空便激減、さらにウクライナ情勢に伴うロシア上空の飛行制限が追い打ちをかけ、長期間にわたり引き受け再開の目処が立たなくなりました。飛ばない枠組みをサービスとして維持し続けることは、日本郵便にとって限界に達していたのです。

もう一つの決定打が、米国をはじめとする各国で義務化された通関電子データ(EAD)送信の厳格化です。テロ対策や不正薬物の流入防止を目的とした米国の「STOP Act」やEUの「ICS2」により、手書きラベルや旧来の簡易データ送信は完全に締め出されました。日本郵便はシステムを「国際郵便マイページサービス」へ完全移行せざるを得なくなり、複雑化していた低価格帯プランを「小形包装物」へと一本化・整理する経営判断を下しました。こうして採算性と運用負荷の板挟みとなった国際eパケットライトは、役割を終える形で歴史に幕を下ろしました。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest