スペイン修復失敗の天使像はなぜ誕生?ポテトヘッド化の真相と現在

スペイン修復失敗の天使像はなぜ誕生?ポテトヘッド化の真相と現在の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でまとめました。

世界を騒然とさせた事件の舞台は、パレンシアの中心街マヨール通り9番地に位置する1923年建設の歴史的建築物です。現在は金融機関ウニカハ銀行(旧カハ・ドゥエロ)などが入居するこの建物のファサード(正面外壁)には、植物や家畜に囲まれた優美な女性像やプット(天使のような幼児像)の浮き彫り彫刻が施されていました。

異変を最初に告発したのは、現場のすぐ向かいにアトリエを構える地元出身の画家アントニオ・カペル氏でした。同氏が2020年11月に自身のSNSへ投稿した写真には、かつて均整の取れていた彫刻の顔が完全に削ぎ落とされ、丸く潰れた鼻、左右非対称で飛び出たボタンのような目、半開きになった歪な口という、およそプロの手によるものとは思えない異様な姿が写し出されていたのです。

カペル氏は投稿の中で、「パレンシアは芸術の街として知られているが、この修復はまるで漫画の主人公だ。誰かが悪意を持ってやったとしか思えない」と憤りを露わにしました。この告発を皮切りに、スペインパレンシア彫刻修復失敗のニュースは地元紙エル・ノルテ・デ・カスティーリャや全国紙エル・パイスをはじめ、CNNやBBCなど国際的な主要メディアへと一気に飛び火しました。

では、一体誰がこのような施工を行ったのでしょうか。スペイン彫刻修復失敗の真相と経緯を追うと、驚くべき現場の実態が浮かび上がってきました。ビルの所有者側が依頼したのは専門の文化財修復家ではなく、建物の経年劣化に伴う外壁剥落を防ぐための一般的な建設・塗装業者だったのです。

スペイン天使像修復失敗の理由は、極めて単純かつ無責任なものでした。高所に設置された彫刻の頭部が風雨によって風化・崩落していたことに気づいた現場の作業員が、工期とコストを抑えるため、手持ちのセメントや充填剤を使って独断で「顔の形」を埋め戻したとみられています。「地上数十メートルの高さにある装飾なら、下から見上げる市民には細部まで見分けがつかないだろう」というあまりに安易な現場判断が、世界的な大スキャンダルを引き起こす引き金となったのです。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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