夢をよく見る人は危険信号?鮮明に覚えている理由と眠りの浅さの真相
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「自分は毎晩たくさんの夢を見るけれど、同居人はまったく夢を見ないと言っている」――このような個人差に疑問を抱いた経験はないでしょうか。結論から言えば、人間は脳の構造上、例外なく誰でも毎晩3〜5回ほどの夢を見ています。違いは「夢を見ているかどうか」ではなく、「起きたときにその夢を覚えているかどうか」に過ぎません。
この記憶のメカニズムを理解する鍵となるのが、レム睡眠とノンレム睡眠のメカニズムです。約90〜120分の周期で繰り返される睡眠の中で、急速眼球運動を伴うレム睡眠中は、大脳皮質が活発に活動して記憶の整理や感情の処理を行っています。このとき生成される脳内シミュレーションこそが「夢」の正体です。一方、ノンレム睡眠は大脳を沈静化させる深い休息の時間であり、この時間帯にも断片的な思考は生じているものの、ストーリー性のある鮮明な夢はほとんど作られません。
では、なぜ夢を鮮明に覚えている人の共通点として「眠りが浅い」という指摘がなされるのでしょうか。睡眠研究の第一線で知られるスタンフォード大学睡眠生体リズム研究所などの報告によると、夢の内容が大脳皮質から長期記憶を司る海馬へと転送される時間はごくわずかです。夢の内容を覚えている唯一の条件は、「レム睡眠の最中、あるいは直後に脳が覚醒状態に達すること」にあります。つまり、朝アラームが鳴った瞬間に夢をはっきりと覚えている、あるいは夜間に夢の途中で何度もハッと目を覚ますという状態は、ノンレム睡眠への移行が妨げられ、睡眠の連続性が途切れている証拠なのです。