昭和の伝説アイスはなぜ消えた?宝石箱・クロキュラーの真相と復刻事情
昭和の伝説アイスはなぜ消えた?宝石箱・クロキュラーの真相と復刻事情の真相について、分かりやすい解説を基に徹底解説します。
ネット上の掲示板やSNSでは、「売れなくなったから消えた」「着色料が体に悪かったから製造禁止になった」といった誤解や憶測が散見されます。しかし、食品産業の取材現場から見えてくる現実は全く異なります。
昭和後期から平成にかけて、アイスクリーム業界は大きな流通構造の変革を経験しました。個人経営の駄菓子屋が減少し、24時間営業のコンビニエンスストアが台頭したことで、アイスの「棚の奪い合い」が激化しました。回転率が重視されるコンビニでは、毎週のように新商品が投入され、通年で安定した大量消費が見込める定番商品か、高単価なプレミアムアイス以外は売り場を維持できなくなったのです。
さらに、アイスクリームの製造設備は極めて専門性が高く、例えば「宝石箱」の氷粒充填や「ダブルソーダ」の2本スティック挿入のような特殊技術は、汎用ラインでの生産が困難です。設備の耐用年数を迎えた際、多額の更新投資に見合う市場規模があるかどうかが、存続と終了の分水嶺となりました。決して「味が受け入れられなくなった」わけではなく、流通の高度化と製造設備の合理化という産業構造の必然によって姿を消していったのが真相です。