車の譲渡で贈与税は発生する?110万円の壁と名義変更の落とし穴
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税負担を嫌い、ネット掲示板などで「1円で売買契約を結べば売買だから非課税」「10万円の形式的領収書を切れば贈与にならない」といった車を非課税で譲る抜け道が都市伝説のように語られることがあります。しかし、税法はこの手の小細工を完全に封じています。
相続税法第7条では、「著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合」をみなし贈与と規定しています。例えば、時価300万円の車両を「形式的な個人売買」として10万円で親族に売却した場合、税務上はその差額である290万円分を贈与されたものとみなされ、基礎控除110万円を差し引いた180万円に対して贈与税が課税されます。
では、法的に適正かつ安全に税負担を抑える手段は何があるのでしょうか。現実的な対抗策は以下の3点に集約されます。
- 減価償却が進み、時価評価が110万円以下に落ちるまで待って譲渡する:普通乗用車の法定耐用年数は6年(軽自動車は4年)です。年式が古くなり、JAAIや買取店の査定額が110万円を下回ったタイミングで名義変更を行えば、完全に非課税となります。
- 適正時価での親子間ローン売買契約を締結する:客観的な時価査定額で売買契約書を作成し、月々無理のない範囲で銀行口座間の振込によって返済実績を明確に残します。現金手渡しではなく、通帳に記帳される形でエビデンスを残すことが不可欠です。
- 名義変更を行わず「使用貸借」にとどめる:所有名義を親(または配偶者)のままにしておき、無償で車を貸し与える形態をとります。税法上、物の貸し借りに贈与税はかかりません。ただし、任意保険の被保険者設定と年齢条件・運転者限定特約を実際に運転する家族に合わせて変更する手続きを怠ってはなりません。