パンの名前一覧と種類を完全網羅!由来と違いがわかる決定版図鑑
パンの名前一覧と種類を完全網羅!由来と違いがわかる決定版図鑑を詳しくリサーチ! 知っておきたい 情報と解説を凝縮して配信します。
「見た目は覚えているのに名前が出てこない」という疑問を解消するため、まずは特徴的なビジュアルから引ける代表的なパンの正式名称と語源を整理する。多くのパンは、その独特な造形や用途がそのまま名前として定着している。
パンの形状と名称を結びつける代表例は以下の通りである。
- 麦の穂の形をしたパン:エピ(Épi)
フランス語で「麦の穂」を意味する。棒状のフランスパン生地にハサミで深い切れ込みを左右交互に入れ、麦の穂のように焼き上げたもの。尖った部分のカリカリとしたクリスピーな食感が際立つ。ベーコンを巻き込んだ「ベーコンエピ」が日本の定番である。 - 葉っぱ・木の葉の形をした平たいパン:フーガス(Fougasse)
南フランス・プロヴァンス地方の伝統パン。灰(フォカス)で焼いた古代ローマの平焼きパンが語源とされる。生地に切り込みを入れて葉脈や仮面のような穴を開けて焼き上げることで、火通りが良くなりクラスト(外皮)の香ばしさを存分に楽しめる。 - 中央に一本の大きな切れ目がある紡錘形のパン:クッペ(Coupé)
フランス語の動詞「クペ(切る)」の過去分詞形が由来。コロンとしたラグビーボール状の形をしており、厚みがあるため内側のクラム(中身)のしっとり感ともっちりした弾力を味わいやすい。 - 丸いボール状のパン:ブール(Boule)
フランス語で「球」を意味する。実はフランス語の「パン屋(ブーランジュリー:Boulangerie)」の語源にもなった歴史ある形状である。皮のパリッとした部分と中の柔らかい部分のバランスが優れている。 - 三日月の形をした層状パン:クロワッサン(Croissant)
フランス語で「三日月」を指す。オーストリア・ウィーンが発祥とされ、1683年にオスマン帝国の包囲を撃退した記念に、オスマンの旗印である三日月をかたどって作られたという伝承が有名である。 - 頭に小さなコブが乗った帽子の形のパン:ブリオッシュ・ア・テット(Brioche à tête)
「テット」はフランス語で「頭」を意味する。僧侶の姿や頭の形を模したとされ、たっぷりのバターと卵、牛乳で仕込むリッチな生地が特徴である。
製菓製パン材料の大手企業や専門研究機関の解説によると、世界中のパンは大きく「リーン(Lean)なパン」と「リッチ(Rich)なパン」に分類される。リーンとは「簡素な、贅沢でない」という意味で、粉・水・酵母・塩という極めてシンプルな基本材料のみで焼き上げるパン(フランスパンやチャバッタなど)を指す。一方、リッチは油脂、砂糖、卵、乳製品などの副材料を豊富に配合したパン(ブリオッシュ、デニッシュ、日本の菓子パンなど)を指す。この配合軸に「ハード(硬質)」か「ソフト(軟質)」かの硬度軸を掛け合わせることで、あらゆるパンの性質を明快に体系化できる。