ぶりぶりざえもん名言の深層|救いのヒーローが放つクズ美学と声優の真実

ぶりぶりざえもん名言の深層|救いのヒーローが放つクズ美学と声優の真実の注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。

ぶりぶりざえもんを語る上で避けて通れないのが、声の主をめぐる劇的な歴史です。初代を担当したのは、『機動戦士ガンダム』のブライト・ノア役や『聖闘士星矢』のドラゴン紫龍役で知られる名優・鈴置洋孝さんでした。鈴置さんの持つ重厚で知性あふれる二枚目ボイスが、極めて低俗なセリフを語るという「声と行動の不条理なギャップ」こそが、キャラクター人気を不動のものに押し上げた最大の要因でした。

しかし2006年8月、鈴置洋孝さんが肺がんのため56歳の若さで急逝します。アニメ業界において主要キャラクターの声優が逝去した場合、数か月以内に後任が決定されるケースが一般的ですが、制作陣の下した決断は異例中の異例でした。「鈴置さん以外のぶりぶりざえもんは考えられない」という制作陣・声優陣の強い敬意から、代役を立てず、セリフを発しない演出(筆談、字幕、過去ライブラリ音声の使用、効果音のみ)で出演を継続させたのです。その期間は、実に約16年間(テレビアニメ本編での本格的なセリフ封印は2000年の鈴置さん生前最後の収録から2016年まで)に及びました。

沈黙が破られたのは2016年5月でした。2代目として白羽の矢が立ったのは、トップ声優の神谷浩史さんです。関係者の証言や当時のアニメ雑誌の取材によると、オファーを受けた神谷さんは偉大すぎる先代の影とファンの期待の重さに「引き受けるべきか本気で悩んだ」と述懐しています。テスト収録では鈴置さんの過去の音源を徹底的に聴き込み、声質を単に真似るのではなく「鈴置さんが吹き込んだ気品とインチキ臭さの同居」を丹念に再現することに心血を注ぎました。

交代第1作となった2016年5月13日放送「覚醒のぶりぶりざえもん」がオンエアされると、SNS上では驚嘆と絶賛の声が渦巻きました。「鈴置さんへのリスペクトが伝わりすぎて震えた」「違和感がないどころか、新たな生命が吹き込まれた」と、旧来のオールドファンからも圧倒的支持を獲得。神谷さんは現在に至るまで、単なる代役を超えた「2代目の魂」としてキャラクターを牽引し続けています。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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