映画『Nana』主題歌「Glamorous Sky」奇跡の誕生秘話と現在の評価
映画『Nana』主題歌「Glamorous Sky」奇跡の誕生秘話と現在の評価にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。
映画『NANA』の制作が決定した際、制作陣と原作者の矢沢あいが直面した最大の課題が「主人公・大崎ナナが歌うロックとは何か」という問いでした。カリスマ的な存在感を放つパンクロックバンド「BLACK STONES(ブラスト)」のボーカルとして、観客を一瞬でねじ伏せる説得力を持つ楽曲が求められていたのです。
そこで矢沢あいが「ナナが歌う曲を作るなら、この人しかいない」と熱烈にオファーを出した相手こそが、L'Arc〜en〜CielのHYDEでした。当時、すでに日本を代表するロックスターであったHYDEへ、ダメ元に近い熱量で打診したところ、企画書と原作を読んだHYDEが快諾。映画主題歌の作曲を担当することが電撃決定しました。
さらに異例だったのが、矢沢あい自身による作詞です。これまで一度も作詞経験のなかった矢沢あいですが、ナナの内面、相棒であるハチ(小松奈々)への想い、そして上京して夢を追う若者の葛藤を誰よりも理解しているのは作者自身に他なりません。HYDEから届いたキャッチーかつエッジの効いたメロディラインに、矢沢あいが魂を削るようにして言葉を紡ぎ出し、名曲「GLAMOROUS SKY」が完成しました。
クールでミステリアスな歌姫としてバラードを中心にヒットを飛ばしていた中島美嘉にとっても、本格的なパンクロックへの挑戦は大きな転機となりました。ビジュアルから歌唱スタイルまで完全に大崎ナナへと憑依したパフォーマンスは、原作ファンのみならず音楽ファン全体に強烈な衝撃を与えました。