医者になるには何年かかる?一人前までの年数とリアルな学費を徹底検証
医者になるには何年かかる?一人前までの年数とリアルな学費を徹底検証とはどのようなものなのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。
医師免許を取得するための制度上の最短ルートは、高校卒業後に大学医学部へ現役合格し、留年することなく医学部6年間を修了して医師国家試験に合格することです。この場合、医師免許取得年齢は最短で24歳となります。
しかし、厚生労働省が定める医師法第16条の2に基づき、診療に従事しようとする医師には初期臨床研修2年の修了が義務付けられています。研修期間中の身分は「初期研修医(ジュニアレジデント)」と呼ばれ、指導医の厳密な監督・指導下でなければ処方箋の発行や単独での医療行為を行えません。すなわち、医師免許を手にした段階では法的な資格を得たにすぎず、臨床の最前線で独り立ちしているわけではないのです。
では、現場で「医者一人前何年」と問われた場合、医療従事者はどのように答えるのでしょうか。都内の総合病院に勤務する指導医は次のように証言します。
「当直帯に急患が搬送されてきた際、指導医を呼ぶことなく初期診断と初期治療を完結させ、専門各科へ的確に引き継げるレベルを『一人前』と呼ぶのであれば、初期研修2年を終えた後の専攻医(後期研修医)を3年ほど経験した卒後5年目(合計11年・29歳前後)がひとつの共通目安です。さらに専門領域の手術を執刀したり、高度な先進治療を担うレベルとなると、日本専門医機構が認定する専門医資格を取得する卒後6〜7年目(合計12〜13年)が実質的なスタートラインと言えます」
一般的に、日本専門医機構による新専門医制度における専門医取得までの年数は、初期研修2年+専攻医研修3〜5年の合計5〜7年に設定されています。したがって、高校を卒業してから「専門領域を持った自立した医師」として社会的に認められるまでには、浪人や留年が一切なかったとしても通算9年〜11年の歳月を要するのが現実です。