「ただの風邪」が急変…命を奪う敗血症の正体と初期症状チェック
「ただの風邪」が急変…命を奪う敗血症の正体と初期症状チェックの要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。
敗血症は、発症からの経過時間が生存率に直結するタイムクリティカルな病気です。医療機関ではスクリーニング基準として「qSOFA(クイック・ソファ)」と呼ばれるスコアリングが用いられていますが、これは家庭内での敗血症初期症状チェックにも極めて有効です。
普段と違う体調不良を感じた際、次の3つのうち「2つ以上」が当てはまる場合は、ただちに敗血症を疑い、夜間休日であっても救急医療を受診するか救急車を呼ぶ必要があります。
- 呼吸が異常に速い:1分間に22回以上の呼吸(息苦しさを訴える、肩で息をしている、ハァハァと小刻みに呼吸している)。
- 意識の変容・もうろう:受け答えがおかしい、会話が噛み合わない、ぼーっとして反応が鈍い、家族の名前がすぐに出てこない。
- 血圧の急降下:最高血圧が100mmHg以下、または急激な立ちくらみで自力で立っていられない、唇や爪が紫色(チアノーゼ)。
ここで極めて警戒すべきなのが、敗血症における高齢者の症状です。体力や免疫反応が低下している高齢者の場合、防御反応としての「高熱」が出ないケースが珍しくありません。むしろ体温が36度未満の「低体温」に陥る重症例も存在します。熱がないにもかかわらず、「急に失禁した」「食事を全く受け付けない」「一日中うとうと眠り続けている」といった非典型的なサインだけで水面下に敗血症が進行しているケースが多いため、周囲の家族による細やかな異変の察知が命綱となります。