世界一臭い缶詰の正体!シュールストレミングの危険性と開け方の極意

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シュールストレミング(Surströmming)の起源を紐解くと、世界一臭い缶詰の理由と真相には、16世紀のスウェーデンが直面した過酷な経済・地理的環境が存在します。当時、北方戦争や交易網の混乱によって貴重な製塩用の塩が極端に不足していました。そこで現地の人々は、少量の塩水にバルト海で獲れた新鮮なニシンを漬け込み、塩分濃度を抑えつつ腐敗を回避して乳酸発酵させる保存技術を生み出しました。これこそが、伝統的なスウェーデン発酵ニシンの始まりです。

通常の缶詰は、食材を詰めて密封した後に高圧蒸気などで加熱殺菌を行い、微生物を完全に死滅させて長期保存を可能にします。ところがシュールストレミングの最大の特徴は、「加熱殺菌を一切行わない」点にあります。缶に封入された後も、極限環境を好む好塩性嫌気性細菌である「ハロアナエロビウム(Haloanaerobium)」が生き残り、ニシンのタンパク質を分解し続けます。

この発酵過程で、硫化水素(温泉の腐卵臭)、酪酸(刺激的な酸敗臭)、酢酸(強烈な酸味臭)、プロピオン酸(汗や足の臭気)、メチルメルカプタン(腐ったタマネギのような刺激臭)といった揮発性物質が複雑に生成されます。密閉空間の中で濃縮されたこれら有機化合物の複合体こそが、人間の嗅覚に強烈な危険信号を抱かせる悪臭の正体です。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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