「ただの咳」で命を落とすな!喘息発作の重症度と救急車を呼ぶ絶対基準

「ただの咳」で命を落とすな!喘息発作の重症度と救急車を呼ぶ絶対基準の概要と注目ポイントをわかりやすく整理しました。

当事者への取材や救急医療の現場記録からは、喘息発作がいかに日常の平穏を一瞬で奪い去るかが生々しく浮かび上がってきます。

都内在住の40代男性は、当時の緊迫した体験を手記にこう綴っています。「深夜2時に突然、気道にセメントを流し込まれたような感覚で目が覚めた。吸入器を使っても息が入っていかない。横になると窒息しそうで、ベッドの端にしがみついて朝を待とうとしたが、妻が私の唇が土気色になっているのを見て119番を押した。救急隊が到着した時にはSpO2が84%まで低下しており、医師からは『あと30分遅れていたら意識を失って心肺停止していた』と告げられた」。

また、成人と並んで細心の注意を要するのが小児喘息の発作重症度の見極めです。言葉で自分の苦しさを正確に表現できない乳幼児は、大人のような典型的な訴え方をしません。小児科救急の臨床において重症化を示すシグナルは極めて身体的です。

具体的には、「機嫌が極めて悪く、あやしても泣き止まない」「水分や母乳を一口も受け付けない」「小鼻をピクピクさせて息をしている(鼻翼呼吸)」「喉元のくぼみや肋骨の下が大きくへこむ」「横に寝かせようとすると激しく嫌がって起き上がる」といった行動です。子どもの気道は大人に比べて極めて細く、わずかな浮腫や分泌物で急速に完全閉塞へ至ります。「いつもと泣き声のトーンが違う」「肩を上下させて息をしている」と感じた際は、迷わず小児救急電話相談(#8000)や夜間救急外来にアクセスしなければなりません。

さらに、発作の頻発時間帯として圧倒的に多いのが午前2時から明け方5時にかけての深夜帯です。自律神経の副交感神経が優位になり気管支が自然と収縮すること、体温の低下、そして抗炎症作用を持つ体内ステロイドホルモン(コルチゾール)の分泌が深夜に激減することが複合的に重なるためです。この生理的リズムを念頭に置いた喘息発作の夜間対処法の事前準備が、家族全体の防衛策となります。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest