宝塚『エリザベート』歴代キャスト徹底解説!伝説の名演と再演の系譜
今注目を集めている 宝塚『エリザベート』歴代キャスト徹底解説!伝説の名演と再演の系譜について、多角的な視点をご紹介しています。
タイトルロールであるオーストリア皇后エリザベート(シシィ)と、彼女を生涯愛しながらもすれ違い続けた皇帝フランツ・ヨーゼフの二重奏もまた、本作の根幹を支える重要なファクターです。
シシィ役において絶対的な金字塔を打ち立てたのが、雪組初演と宙組公演で同役を務めた花總まりです。天真爛漫な少女時代から、孤独に苛まれる老年期までの60年余にわたる生涯を、圧倒的な気品と説得力で演じ切りました。その後の白城あやかの気高き美しさ、大鳥れいの芯の強さ、男役から抜擢され可憐さと透明感で魅せた瀬奈じゅんや凪七瑠海、情熱的な歌唱を響かせた白羽ゆり、確かな技術で皇后の孤独を表現した蘭乃はなや実咲凛音、そして集大成として神々しいまでの存在感を示した愛希れいかに至るまで、歴代トップ娘役たちの魂の叫びが刻まれています。
一方、国家の重責と母・妻の間で苦悩するフランツ・ヨーゼフ役には、安定した歌唱力と重厚な芝居心が求められます。初演の高嶺ふぶきが見せた実直な苦悩、専科から特出として深みをもたらした樹里咲穂や北翔海莉、ノーブルな貴公子像を体現した稔幸や和央ようか、哀愁と誠実さを滲ませた彩吹真央、霧矢大夢、真風涼帆、美弥るりかなど、演技派スターたちの滋味あふれる好演が物語に確かなリアリティを与えています。