幸福の黄色いハンカチあらすじ結末ネタバレ!涙のラストと現在
幸福の黄色いハンカチあらすじ結末ネタバレ!涙のラストと現在にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。
本作を単なるロードムービーにとどめず、深い人間賛歌へと昇華させているのが、回想シーンで克明に描かれる島勇作の過去と殺人の経緯です。なぜ、これほどまでに思慮深く温厚な男が、人を殺めて刑務所に収監されることになったのか。その背景には、炭鉱町で暮らす庶民の哀歓と、やり場のない悲劇が横たわっていました。
かつて夕張の炭鉱夫として働いていた勇作は、スーパーのレジ打ちをしていた光枝と出会い、一途なアプローチの末に結婚。質素ながらも笑い声の絶えない幸せな新婚生活を送っていました。やがて光枝の妊娠が判明し、勇作は父親になる喜びに胸を躍らせます。勇作は生まれてくる子どものために、家の前に高い竿を立て、大きな鯉のぼりを揚げる日を夢見ていました。
しかし、過酷な肉体労働や生活の無理が重なり、光枝は流産してしまいます。悲しみに暮れる中、光枝の体を気遣うあまり感情の行き違いが生じ、勇作は自責の念と絶望から自暴自棄に陥ります。荒れた気持ちのまま夕張の繁華街の居酒屋へと繰り出した勇作は、酒に酔った若いチンピラ(地元の不良グループ)に絡まれ、口論へと発展します。
最愛の妻を傷つけられたような逆上と混乱の中、勇作は相手を激しく殴り倒してしまいます。打ち所が悪かった不良はそのまま死亡。勇作は傷害致死(殺人罪)の現行犯で逮捕され、懲役6年の実刑判決を受けて網走刑務所へ送られることになりました。
面会に訪れた光枝に対し、勇作は「お前はまだ若い。俺のことは忘れて再婚しろ」と冷たく突き放し、一方的に離婚届を送りつけます。自分の短気と過ちで妻の人生を狂わせてしまったという凄まじい罪悪感――これこそが、勇作が黄色いハンカチの確認を極限まで恐れた心理的理由でした。