発熱で腰が痛いのはなぜ?危険な腎盂腎炎の兆候と受診科の完全ガイド

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腎臓以外の領域で、整形外科医が最も警戒するのが化膿性脊椎炎の疑いです。これは黄色ブドウ球菌などの細菌が血液を介して背骨(椎体)や椎間板に生着し、骨を融解させながら膿を溜めていく難治性疾患です。

化膿性脊椎炎の恐ろしさは、発熱が37℃台の微熱にとどまるケースがあり、発症初期は「少しだるい頑固な腰痛」と見誤られやすい点にあります。しかし、一般的な腰痛との間には決定的な違いがあります。「横になってじっとしていてもズキズキと痛む(安静時痛)」「患部の背骨を直接押したり叩いたりすると耐え難い痛みがある」「寝返りを打つだけで激痛が走る」という特徴です。進行すると骨が破壊されて神経を圧迫し、下肢の麻痺や排尿障害(尿が出なくなる)などの不可逆な後遺症を残す危険があります。

一方、冬季を中心に急増するのがインフルエンザによる腰痛と悪寒です。インフルエンザウイルスが体内で急増すると、大量の炎症物質が全身を駆け巡り、激しい関節痛や背部痛を引き起こします。鑑別のポイントは、痛みが背骨の一点や左右どちらかの腎臓周辺に局所化せず、全身の筋肉痛や頭痛、咽頭痛、咳などを伴っているかどうかです。

ここで断言しておかなければならないのは、ぎっくり腰と発熱の関連性に関する誤解です。筋膜や靭帯の微小断裂であるぎっくり腰によって、深部体温が38℃を超えるような高熱が出ることは医学的にあり得ません。ぎっくり腰だと思い込んでいる背景に、脊椎の感染症や解離性腹部大動脈瘤などの致死性疾患が潜んでいるケースがあるため、発熱がある時点で整形外科的筋肉痛という枠組みから思考を切り替える必要があります。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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