富山名物・氷見うどんの真実|海津屋の職人技と極上コシの秘密に迫る

富山名物・氷見うどんの真実|海津屋の職人技と極上コシの秘密に迫るの詳細解説をご紹介します。最新トレンドが詰まっています。

讃岐うどんに代表される一般的なうどんの多くは、生地を薄く延ばして包丁で切り分ける「手打ち(包丁切り)」で作られます。これに対し、氷見うどんの最大の特徴は、生地を両手で引き延ばしながら細くしていく「手延べ製法」にあります。

手延べ麺といえば素麺が代表格ですが、素麺の多くは麺同士の張り付きを防ぎ、延ばしやすくするために植物油を塗布します。しかし、氷見うどんは油を一切使わず、打ち粉(デンプン)のみを用いて生地を延ばすという全国的にも極めて珍しい伝統技法を頑なに守り続けています。

この製法により、酸化による油臭さが一切なく、小麦本来の純粋な甘みと清涼感のある喉越しがダイレクトに引き出されます。さらに、職人が麺生地を2本の棒に8の字に掛け(綾掛け)、熟成と引き延ばしを幾度も繰り返すことで、小麦粉に含まれるグルテンの網目構造が規則正しく縦方向に整列します。これが、噛んだ瞬間に押し返してくるような「独特の強いコシ」と「餅のようなモチモチ感」を両立させる科学的根拠です。

氷見うどんの最高峰として知られる「海津屋」では、その日の天候、気温、湿度に応じて職人が塩水の濃度を1%単位で微調整し、練り、熟成、手延べ、乾燥まで足かけ2日間の工程をかけます。手作業でしか生み出せない麺の表面の微細な凹凸が、つゆを絶妙に絡め取るのです。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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