病院処方の胃薬一覧|強さと効果の違い・市販薬との差を徹底解説
病院処方の胃薬一覧|強さと効果の違い・市販薬との差を徹底解説の重要ポイントを解説します。専門的な知識が満載です。
胃酸の暴走を抑える薬と双璧をなすのが、傷ついた胃粘膜を内側から修復する胃粘膜保護薬です。内科で最も頻繁に名前を見かけるのがムコスタ(一般名:レバミピド)とセルベックス(一般名:テプレノン)です。
ムコスタは、胃粘膜のプロスタグランジンE2の増加を促し、粘膜血流を改善するとともに、炎症の元凶となる活性酸素を除去する作用を併せ持ちます。胃潰瘍の治癒だけでなく、急性胃炎の充血やびらんの修復に優れた効果を示します。
一方のセルベックスは、胃粘液の合成・分泌をダイレクトに高め、胃粘膜を覆うバリアを物理的・化学的に補強する薬です。ロキソニン(ロキソプロフェン)などの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を処方される際、セットでこれらの薬が出されるのは、NSAIDsが胃粘膜を守るプロスタグランジンの合成を阻害して潰瘍を引き起こす副作用(NSAIDs潰瘍)を未然に防ぐための確立された予防プロトコルです。
また、PPIやP-CABが登場する以前に一世を風靡したH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)も、現在なお確固たるポジションを維持しています。代表格はガスター(一般名:ファモチジン)です。
H2ブロッカーは、胃酸分泌を命令する伝達物質「ヒスタミン」が胃壁のH2受容体に結合するのを遮断します。PPIに比べると酸分泌抑制の持続力や絶対的な強さでは譲るものの、内服後の血中濃度上昇が早く、急激な胃痛や胸やけに対して即効性を発揮するという際立ったメリットがあります。ただし、2週間以上連続して投与し続けると、体が薬に慣れて効果が減弱する「タキフィラキシー(耐性)」が生じやすいという薬理学的特徴があるため、現在では頓服(症状が出た時だけの服用)や短期間の集中治療で重宝されています。