枕草子『二月つごもりごろに』現代語訳と品詞分解|公任の難題歌を解説
枕草子『二月つごもりごろに』現代語訳と品詞分解|公任の難題歌を解説の注目されている理由をコンパクトにまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。
定期テストや大学入試の古典文法で真っ先に狙われるのが、贈答歌に含まれる特殊構文と係り結び、助動詞の識別です。細部を品詞ごとに分解して整理します。
① 藤原公任の問いかけ歌(下の句)
「少し(副詞) / 春(名詞) / ある(ラ変・連体形) / 心地(名詞) / こそ(係助詞) / すれ(サ変・已然形)」
・ポイント:強意の係助詞「こそ」を受けて、文末の動詞「す」が已然形「すれ」に結びついています。ただ「春がある気がする」というだけでなく、「まさに春の気配がすることだよ」という強い詠嘆を含みます。
② 清少納言の返歌(上の句)
「空寒み(名詞+ク活用形容詞語幹+接尾語) / 風(名詞) / に(格助詞) / まがへて(ハ行下二段・連用形) / 雪(名詞) / こそ(係助詞) / 散れ(ラ四・已然形)」
文法上の絶対重要ポイントは以下の2点です。
- 「空寒み」の構文(名詞+形容詞語幹+「み」):
接尾語「み」は原因・理由を表し、「〜が〜なので」と訳します。ここでは「空が寒いので」という意味になり、定期テストの現代語訳問題で極めて高い出題頻度を誇ります。 - 「風にまがへて」の意味:
下二段動詞「まがふ(紛ふ)」は「入り混じる・見間違える」の意味。激しい風の吹き荒れる様子と舞い散る雪が入り混じっている寒々しい情景を、的確な五・七音で描写しています。
公任が「少し春ある(かすかな春の訪れ)」と詠んだのに対し、清少納言は「いや、外はこんなにも風雪が吹き荒れて空が寒い(徹底した冬の厳しさ)」という対比のリアリズムをぶつけました。この見事な情景の切り取りこそが、貴族たちを唸らせた要因です。