車のギア「B」下り坂以外で使うとどうなる?燃費の真相と正しい使い方を解説
車のギア「B」下り坂以外で使うとどうなる?燃費の真相と正しい使い方を解説の詳細について、最新情報を基に徹底解説します。
インターネット上の掲示板やSNSでは時折、「Bレンジで走れば常に回生ブレーキが強く利くため、バッテリーが急速に充電されて燃費が向上する」という説が散見される。しかし自動車工学の観点から見れば、これは完全な誤謬だ。
車両の燃費(電費)を最も伸ばす走行理論は、一度得た運動エネルギーを熱や抵抗で失わせず、できる限り遠くまで空走(コースティング)させることにある。Bレンジを平坦路で入れっぱなしにして走行すると、わずかにアクセルを緩めただけで強い制動Gが発生して車速が急激に落ちる。落ちた速度を維持するために再び深くアクセルを踏み込む動作を繰り返すことになり、加減速のロスが頻発して実燃費は確実に悪化する。
また、滑りやすい冬の圧雪路や凍結路面(アイスバーン)におけるBレンジの使用にも十分な注意が必要だ。アクセルをパッと離した瞬間に駆動輪だけに急激な減速Gがかかると、タイヤがグリップ限界を超えてスリップを誘発するリスクがある。現代の車両には横滑り防止装置(VSC/ESP)やABSが装備されているものの、雪道の下り勾配では急激なエンジンブレーキ操作を避け、Dレンジのまま繊細なペダル操作で減速をコントロールする方が挙動の安定につながるケースも多い。