空の心臓部を守る航空整備士の深層|過酷な現場と驚愕の年収事情
空の心臓部を守る航空整備士の深層|過酷な現場と驚愕の年収事情に関する最新のニュースを分かりやすく解説します。関心のある方は必見です。
航空整備士になるための門戸は開かれているように見えて、その実態は長期的な選抜プロセスです。一般的な航空整備士になるためのルートは、主に3つに大別されます。
第1は、国土交通省指定の航空専門学校を卒業するルートです。在学中に「二等航空運航整備士」などの基礎資格を取得し、エアラインの整備子会社へ就職するパターンが最も多くを占めます。第2は、一般の4年制大学(主に理工学部)から大手エアラインや系列整備会社に技術系総合職として採用されるルート。第3は、自衛隊の航空部隊で整備実務を積み、民間へ転籍するプロフェッショナルルートです。
就職はゴールではなく、果てしない学習のスタートラインに過ぎません。大型旅客機の整備責任者となる一等航空整備士の国家試験は、国内技術系資格の中でも指折りの狭き門として知られます。航空整備士の資格難易度を極めて高くしている最大の要因は、数年間に及ぶ実務経験要件と、膨大な航空工学・航空法規・機体システムを網羅した学科試験、そして口述・実技による実地試験の厳格さです。
さらに一等資格を取得しても、それだけでは旅客機に触れることはできません。「ボーイング787型」「エアバスA350型」といった機型ごとの「型式限定取得」と呼ばれる社内審査と国家試験をクリアして初めて、その機体の確認主任者としてのサインが認められます。一人前になるまでに10年近い歳月と数千時間の現場経験を要する職人世界なのです。