車購入はローンと一括どっちが得?払えるのに組む人が急増する理由
車購入はローンと一括どっちが得?払えるのに組む人が急増する理由とは一体何なのか? 主要なファクトを整理してお届けします。
「現金一括で買える預金があるのに、なぜ毎月利息を払ってまでローンを組むのか」。この疑問に対する最大の答えは、手元資金残すローン選択理由として定着した「流動性の確保(現金の防衛)」にあります。
メガバンクや地方銀行の融資窓口、および大手ディーラーのファイナンシャル担当者への取材によると、まとまった貯蓄を持つ顧客ほど「手元資金の全額吐き出し」を極端に警戒する傾向が強まっています。人生には病気やケガ、突然の住宅修繕、教育費のピーク、あるいは勤務先の業績変動など、予測不能なライフイベントが付きまといます。車のために数百万円単位の預金を一気に失うと、急な出費が必要になった際に無担保ローン(カードローン等)など年10%以上の高金利商品に頼らざるを得なくなるという構造的リスクを抱えることになります。
さらに、新NISAの普及によって「年利3〜5%程度での長期分散投資」が一般的な家計に浸透したことも無視できません。仮に銀行のマイカーローンを年1.8%の変動金利で借りられるなら、手元の現金300万円を車に充当せず投資信託等で運用し続けた方が、運用リターンが借入利息を上回る可能性があるという試算が成り立ちます。「現金を固定資産(車)に換えて手元を空にするより、手元に流動資金を残して心理的・経済的バッファを保ちたい」という現代的なリスクヘッジ思考が、あえてローンを組む大きな動機となっているのです。