大口病院点滴連続中毒死事件の真相:裁判記録が暴く医療の死角
大口病院点滴連続中毒死事件の真相:裁判記録が暴く医療の死角の概要と注目ポイントを徹底的にカバーしました。
犯行に用いられたのは、院内でごく日常的に消毒薬として使われていた界面活性剤(ベンザルコニウム塩化物)であった。医療従事者であれば誰でも容易に手に取れる無色透明の液体。それがナースステーションの棚に無施錠で置かれていた事実こそ、最大の死角だったと言える。
神奈川県警察による初動捜査は極めて困難を極めた。高齢の入院患者が相次いで亡くなる終末期病棟において、中毒死の初期症状は老衰や病状の急変と見分けがつきにくかったためだ。点滴のゴム栓に極小の針穴を残して毒物を注入するという手口は、院内の日常業務と完璧に同化しており、科学捜査班による執念の異物検査がなければ完全犯罪として闇に葬られていた可能性さえ否定できない。