徳島・うだつの町並みの真相|豪商の栄華と2026年散策ガイド
徳島・うだつの町並みの真相|豪商の栄華と2026年散策ガイドの基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。
脇町の町並みは、昭和63年(1988年)に全国で28番目、四国で初めて国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。東西約430メートルにわたる通りには、江戸中期から昭和初期にかけて建てられた伝統的建造物が整然と並んでいます。電線の地中化やアスファルト舗装の擬石化など、地域住民と行政が一体となって景観保全に心血を注ぎ続けた結果、令和の今もタイムスリップしたかのような静けさを保持しています。
地区内随一の規模を誇るのが、市指定有形文化財である吉田家住宅の歴史と見どころです。寛政4年(1792年)に創業した藍商「佐直(さなお)」の屋敷で、約600坪の敷地には主屋をはじめ、帳場、藍蔵など5棟の建物が中庭を取り囲むように現存しています。中に入ると、当時の藍商人の暮らしぶりが克明に再現されており、堅牢な梁組みや細部にまで意匠を凝らした欄間、蔵に遺された帳簿類から、藍取引がもたらした富の凄まじさを肌で体感できます。
一方、近世の藍商人文化から時代が下り、近代大衆文化の華やかさを伝える象徴が脇町劇場オデオン座詳細です。昭和9年(1934年)に芝居小屋として建築され、戦後は映画館として地域住民の娯楽を支えたものの、娯楽の多様化により平成期には取り壊しの危機に瀕しました。しかし、山田洋次監督の映画『虹をつかむ男』(1996年公開)のメインロケ地に抜擢されたことを契機に保存修復が決定。木造2階建て・定員数百名の館内には、舞台下の廻り舞台を人力で動かす「奈落」や花道、桝席が完璧に復元されており、現在も一般公開されイベント会場としても活用されています。