富士山は何県にある?山頂の県境未確定と登記簿に眠る驚きの真相
富士山は何県にある?山頂の県境未確定と登記簿に眠る驚きの真相について知っておくべき 注意点を分かりやすく解説いたします。
では、山頂をめぐって両県は今も激しい鍔迫り合いを続けているのだろうか。静岡県庁と山梨県庁の双方の担当部署に取材を試みると、返ってきたのは極めて冷静で、ある種の協調に満ちた答えだった。
かつて明治から昭和初期にかけては、境界を画定しようとする動きが確かに存在した。しかし、一度境界を決めてしまえば、観光資源としてのブランド、入山ルートの管理責任、遭難救助の管轄費用など、無数の利害が衝突する。どちらかが勝ち、どちらかが負けるゼロサムゲームに陥るよりは、「あえて境界を決めないまま棚上げにする」ほうが、双方にとって賢明だという政治判断が下された。
現在では、山梨県側が通行料の義務化やゲート管理を進める一方、静岡県側も独自の入山管理システムを構築し、緊密に情報交換を行っている。「県境がないからこそ、互いを尊重せざるを得ない」という逆転の発想が、両県の行政官たちに共有されている。