米津玄師×菅田将暉『灰色と青』の真実|オファー理由と歌詞考察
米津玄師×菅田将暉『灰色と青』の真実|オファー理由と歌詞考察にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。
本作の誕生における最大の特異点は、所属レーベルやタイアップありきの商業的なブッキングではなく、米津玄師本人の純粋な熱望から企画が始動したという点にあります。アルバム制作が大詰めを迎えていた2017年夏、米津は「アルバムの最後に、男同士のすれ違いを描いた曲を入れたい」と構想を膨らませていました。その際、頭に浮かんだ唯一無二の存在が菅田将暉でした。
当時、映画『何者』(2016年公開)の主題歌として中田ヤスタカプロデュースの『NANIMONO』を米津が手掛けた際、劇中で泥臭くも痛切なリアリティを放つ菅田の芝居を目の当たりにし、強い衝撃を受けていました。音楽関係者の証言や当時のオフィシャルインタビューによると、米津は「菅田くんが引き受けてくれないなら、この曲はお蔵入りにするしかない」とスタッフに宣言するほど不退転の覚悟で臨んだといいます。
一方、深夜に直接電話で熱烈なオファーを受け取った菅田将暉は、米津の並々ならぬ熱意とデモ音源に宿る圧倒的な感情のうねりに即座に共鳴。俳優としてのキャリアを爆進していた多忙を極めるスケジュールの合間を縫い、レコーディングスタジオへと駆けつけました。表現者として互いの表現衝動を研ぎ澄ませていた2人の魂が合流した瞬間でした。