教科書が伏せる班田収授法の罠!古代国家を揺るがした崩壊の深層
教科書が伏せる班田収授法の罠!古代国家を揺るがした崩壊の深層を徹底追究! 読者が気になる 重要ポイントを凝縮して配信します。
生き残りをかけた民衆が選んだ手段は、戸籍の改ざん「偽籍」と、住み慣れた土地を捨てる「逃亡・浮浪」だった。税負担の重い成年男子を戸籍上「女性」や「老齢」と虚偽申告する工作が横行し、ある地域の戸籍では村全体の9割近くが女性として登録されるという異常事態まで記録されている。
地方官吏もまた、形式的な報告書を太政官に送りつつ、実態としての班田業務を放棄していった。田地の再配分を行おうにも、戸籍上の人間が現場に存在しない。逃亡した農民たちは、開発を進める地方の有力豪族や大寺院のもとへと身を寄せ、無税の労働力として吸収されていった。中央が誇った戸籍台帳は、急速に形骸化していった。