3月11日の真実と現在地|東日本大震災から15年の教訓と復興最前線
話題沸騰中の 3月11日の真実と現在地|東日本大震災から15年の教訓と復興最前線について、主要な情報を分かりやすく掲載しています。
震災から15年が経過し、最大のリスクとして浮上しているのが「記憶の風化」です。文部科学省の統計が示すように、現在の小中学生・高校生は全員が震災後に生まれたか、当時の記憶を全く持たない世代となりました。
こうした中、岩手県高田松原津波復興祈念公園内の「東日本大震災津波伝承館」や宮城県の「みやぎ東日本大震災津波伝承館」、宮城県気仙沼向洋高校跡地の震災遺構など、各地の震災遺構 伝承館が果たす役割は重みを増しています。現地を訪れると、校舎の3階まで突き破った津波の跡や、飴細工のようにねじ曲がった鉄骨、散乱した教室の備品がそのまま保存されており、訪れた修学旅行生や観光客に言葉を失わせるほどの衝撃を与えています。
現地で語り部として活動する70代の男性は、特番インタビューや手記の中で次のように生の葛藤を吐露しています。
「壊れた町を見るのが辛くて『早く全て解体して更地にしてほしい』と願った時期もありました。しかし、15年経って街並みが新しくなるにつれ、ここで何人が亡くなり、どんな高さの黒い水が押し寄せたのかを伝えるものが遺構以外になくなってしまった。後世の命を救う防波堤になるのは、コンクリートの壁ではなく、この壊れた姿を見て抱く恐怖の記憶なんです」
痛ましい記憶を保存することに対する住民間の意見の対立を乗り越え、遺構を教育の場として活用する動きは、国内外の防災専門家からも高く評価されています。