スイカの種を食べると体に何が起きる?栄養士が明かす驚きの真実
スイカの種を食べると体に何が起きる?栄養士が明かす驚きの真実についての最新情報をご紹介します。
幼少期から語り継がれる「スイカの種を食べると盲腸(虫垂炎)になる」という説ですが、消化器外科の臨床現場において、スイカの種が直接的な原因となって虫垂炎を発症するケースは極めて稀です。日本国内の消化器外科医らの見解や海外の症例報告を検証しても、虫垂内に植物の種子や異物が詰まって閉塞を引き起こす割合は、急性虫垂炎患者全体の0.005%未満と統計的にも極微量にとどまります。虫垂炎の主な原因はリンパ組織の腫脹や糞石(便が石灰化したもの)の詰まりによる細菌感染であり、種を数粒飲み込んだ程度で発症するリスクはほぼ無視できる水準です。
また、「胃の中でお腹から芽が出る」という噂も、生物学および人体生理学の観点から完全に否定されます。人間の胃内部はpH1.5〜2.0という強酸性の胃酸で満たされており、発芽に必要な日光や酸素環境も存在しないため、種子が体内で発芽することは物理的に不可能です。
ただし、果肉と一緒に「噛まずに丸呑み」した場合、種の外殻を覆う硬いセルロース成分を人間の消化酵素では分解できません。そのため、消化不良を起こしてそのまま翌日の便中に排出されることになります。毒素が体内に回る心配はありませんが、丸呑みでは後述する豊富な栄養成分を体内に吸収することもできません。