アカペラとは?語源の真相や合唱との違い・最新トレンドを徹底解説
アカペラとは?語源の真相や合唱との違い・最新トレンドを徹底解説の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
日本の若年層アカペラカルチャーの総本山といえば、全国の大学に存在するアカペラサークルです。早稲田大学「Street Corner Symphony」、東京大学「Mac声」、慶應義塾大学「WALKMEN」をはじめ、地方国公立大学から私立大学に至るまで、部員数が100人から300人を超える巨大サークルが各地にひしめいています。
大学生協やサークル関係者への聞き取り調査によると、新歓期には「合唱部出身者だけでなく、バンド経験者や初心者まで幅広い層が集まる」「楽器購入の初期投資が少ない」といった理由で毎年膨大な志望者が集まります。しかし、現場の生の声を取材すると、その華やかなステージの裏には極めてシビアな活動実態が存在することが見えてきます。
多くのメガサークルでは、サークル内で4〜6人のメンバーを募って独自に「固定バンド」を結成し、学内オーディションや外部ライブの出演枠を争います。ここで直面するのが、圧倒的な「パートの需給不一致」です。リードボーカルや高音コーラスを志望するメンバーが余剰となる一方で、強靭な低音を安定して出せるベースボーカルや、正確なビートを刻み続けられるボイスパーカッションの担当者はどの大学でも極度の人材不足に陥っています。その結果、優秀なベースやボイパ奏者が複数のバンドを掛け持ち(5〜8バンド兼任も珍しくない)して過密スケジュールに追われる一方、パートが見つからない部員が活動機会を失うという構造的課題が日常的に発生しています。
さらに、1人でもピッチやリズムが崩れるとアンサンブル全体が破綻するシビアさゆえに、週3〜4日の深夜スタジオ練習が常態化し、学業や就職活動との両立に苦心する学生も少なくありません。それでも彼らがアカペラに没頭するのは、後述する「声と声が完全に噛み合った瞬間の心理的陶酔感」が他の何物にも代えがたいからです。