なぜサッポロ赤星は愛されるのか?黒ラベルとの違いと熱処理の真相
なぜサッポロ赤星は愛されるのか?黒ラベルとの違いと熱処理の真相について徹底解説いたします。専門家の見解をご確認ください。
赤星を巡っては、ビール初心者を中心にいくつかの根強い誤解が存在します。その最たるものが、「生ビールのほうが熱処理ビールより高級で旨いのではないか」という思い込みです。
1970年代から80年代にかけて起きた「生ビールブーム」の広告戦略により、消費者の間には「生=新鮮で本物、熱処理=古い代用品」というイメージが定着しました。しかし、醸造工学の観点から見れば、これは明確な誤認です。熱処理と非熱処理(生)は単なる製造プロセスの選択肢の違いに過ぎず、品質の優劣を示す指標ではありません。
事実、世界の伝統的なラガービールの多くは加熱殺菌を行っており、熱処理によって生じる特有の香ばしさや熟成感こそがクラシックラガーの醍醐味とされています。赤星は決して「生ビールを作れないから熱処理をしている」のではなく、「この味わいを完成させるために意図して熱処理を継続している」のです。
また、「赤星は瓶でしか存在しない」という誤解も散見されます。基本は飲食店向けの業務用瓶が主力ですが、後述の通り、一般家庭向けに製造される缶製品も期間・数量限定で定期的に市場へ投入されています。