インフルで熱下がったのに咳だけ残る!学校登校の判断基準と受診目安
インフルで熱下がったのに咳だけ残る!学校登校の判断基準と受診目安の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。
「熱が下がったのになぜ咳だけが止まらないのか」という疑問に対して、呼吸器専門医や小児科医が指摘する主たる要因は、気道の防御機構に生じたダメージです。インフルエンザウイルスは、喉や気管支の表面を覆っている粘膜細胞(線毛上皮細胞)を直接攻撃し、激しい炎症を引き起こします。
熱が下がった段階では、体内の免疫系によってウイルス自体の増殖はほぼ抑え込まれていますが、ウイルスによって剥がれ落ちた気道粘膜の再生には約2〜3週間の時間が必要となります。むき出しになった神経終末が冷たい空気、会話時の喉の振動、ホコリなどのわずかな刺激に対して過敏に反応し、反射的に咳を誘発してしまう状態を医学用語で「感染後咳嗽(かんせんごがいそう)」と呼びます。
感染後咳嗽であれば、時間の経過とともに粘膜が修復され、自然と咳の回数も減っていきます。しかし、もともとアレルギー体質があるお子さんや気管支がデリケートな子どもの場合、ウイルス感染を契機に咳喘息(せきぜんそく)へ移行してしまうケースが少なくありません。ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音が混ざる場合や、夜間から早朝にかけて横になると咳き込んで眠れない状態が続く場合は、単なる回復期の咳ではなく気管支拡張薬や吸入ステロイドによる適切な治療が必要となります。