中国地方で地震が頻発する真相|活断層リスクと南海トラフの盲点
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中国地方における地震の恐ろしさは、過去に刻まれた苛烈な爪痕と被災者の証言から痛烈に伝わってきます。この地域は決して地震から免責された土地ではなく、忘れた頃に強烈な直下型激震に見舞われてきました。
2016年10月に発生した鳥取県中部地震(M6.6、最大震度6弱)では、倉吉市や三朝町、湯梨浜町を中心に住宅の半壊・一部破損が1万5,000棟以上に達しました。特筆すべきは、事前の活断層調査マップに記載されていなかった「未知の断層(ブラインド断層)」が震源となった点です。当時の自治体広報誌や被災者手記には、次のような生々しい証言が克明に刻まれています。
「ドンという地鳴りとともに下から突き上げられ、家中のタンスが一瞬で倒れて通路を塞いだ。外に出ると、江戸時代から続く伝統的な白壁や屋根瓦が雪崩のように崩れ落ち、道路は青い瓦の破片で埋め尽くされていた」(被災した倉吉市住民の記録手記より)
さらに遡れば、2001年3月の芸予地震(M6.7、最大震度6弱)が広島県や山口県、愛媛県に激甚な被害を及ぼしました。この地震は活断層による浅い揺れではなく、地下約50kmに沈み込んだフィリピン海プレート内部が割れる「スラブ内地震」でした。広島市内の埋立地では広範囲な液状化が発生し、呉市や江田島市などでは崖崩れや石垣の崩落、古いブロック塀の倒壊が相次ぎました。この芸予地震の教訓と耐震対策の検証から、昭和56年(1981年)以前の旧耐震基準で建てられた木造住宅や、重い日本瓦を緊結していない構造物が激震下でいかに脆く崩壊するかという構造的弱点が明白となったのです。
中国地方の過去の大地震履歴まとめを整理すると、1943年の鳥取地震(M7.2、死者1,083人)や2000年の鳥取県西部地震(M7.3)など、山陰側ではM7クラスの内陸直下地震が定期的に猛威を振るっており、「中国地方は揺れない」という俗説がいかに根拠を欠いた思い込みであるかが分かります。